第26章 事変
――夏油side――
悟に呼び出された私たちはそのまま京都へと飛ばされた。
「コッチよ」
指定された場所へと行くと、歌姫先生が手招きをして駐車場の中へと案内してくれた。
「五条から内通者の話は聞いているわね」
「「「「はい」」」」
「多分、呪詛師と通じてるのは2人以上。1人は学長以上の上層部。コッチは私じゃどうしようもない。もう1人、その上層部に情報を流している奴がいる。それが今回のターゲット」
歌姫先生は、まだ容疑の段階だから捕縛し尋問をすると言った。
捕縛して尋問をするだけなら京都校側でもいいはずなのに、私達東京側に頼むということは、京都校の生徒の誰かが内通者ということだ。
「誰なんですか?」
そう聞くと、歌姫先生は眉間に皺を寄せて目を伏せた。
ゆっくりと開かれる唇は彼女自身まだそのことを受け入れていられないようなそんな雰囲気を感じた。
「与幸吉」
「……誰?」
聞いたこともない名前に私も野薔薇も虎杖も伏黒も頭にハテナマークを浮かべる。
歌姫先生は「メカ丸の本体」とだけ言って、それで私達は「ああ」と納得した。
メカ丸の本体がいるという地下室に案内される。
すごい古びててぼろいけど、本当にここに与幸吉がいるのだろうか。
案内されている間になぜ与幸吉が怪しいのか歌姫に聞いたら、消去法だと言った。
誰も怪しくないからこそメカ丸なんだ、と。