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【呪術廻戦】新世紀の『I LOVE YOU』

第25章 懐玉









もし、傑を救うことができるとしたら、それこそ「殺す」ことなのかもしれない。
こんな俺に同情しているのか、空は雲一つない真っ青なフリをしてやがる。

こんな。
こんな絶望を抱えた日々ですら、いつかは思い出となって遠くから眺める日が来るのだろうか。

傑と過ごした青い時間に恋焦がれ、辛いだとか苦しいだとか悲しいだとか最悪だとか。
そんな感情を抱えてる"今"に戻りたいと縋る夜が訪れるのだろうか。

思い返せば。
青春の全てを傑に重ねていた。
「最強」という言葉に潰されないように、どちらかが先に抜け駆けしないように。
俺達は、無意識のうちに俺達お互いを繋ぎとめ縛りあい縋っていたんだと思う。

どうして。
どうして。
どうして。

どうして、俺を置いて行ったんだ。
傑。

オマエの創りたい世界を俺が創れるんだったら、俺を置いていくなよ。
寂しんぼのくせに。
そういうところだぞ、傑。

馬鹿だね。
つくづく俺に甘よな、傑は。

それから恵に会いに行って、恵が禪院家に行かないように「呪術師になる」と条件を出した。
高専から援助をゲットし、姉の津美紀と恵は"伏黒"の性のまま大きくなったわけだけど。

「強くなってよ。僕に置いていかれないくらい」

立ち止まったりなんてしてやらないから。
だから早く追い付いてよ。
もう、置いていくのも置いていかれるのもどっちも嫌だから。

傑。
僕も僕の生き方を今決めたよ。
僕みたいに強い術師を育て上げるために僕は「教師」になる。

きっと夜蛾先生は否定はしないけど、「他にオマエの力を活かせる場所があるだろ」って言うだろう。
それもそれでいいかなってさっきまで思っていたよ。
でも、もう決めた。
教師になって、呪術界を変える。
上層部の腐ったみかんを皆殺しにするのは簡単だ。
だけど、それじゃ何も変わらない。
変わるのは頭がすり替わるだけ。
変革が起きるわけじゃない。
僕は、未来を担う子供たちを強く聡く育てる。
その為の教師。
そして僕の夢。





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