第25章 懐玉
あの時すぐに気づいてやればよかった。
呪霊を取り込んでも具合悪そうにしたことなんて一度もなかったオマエが、ソーメン食いすぎただけで胃もたれ起こすわけねえもんな。
夏バテとかつってたけど、それこそオマエ夏バテしたことねえじゃん。
意味のない殺しはしないって言ったくせに。
「意味はある。意義もね。大儀ですらある」
「ねぇよ‼非術師殺して術師だけの世界を作る⁉無理に決まってんだろ!!できもしねぇことをセコセコやんのを意味ねぇっつーんだよ‼」
なんでそんな事言うんだよ。
正論なんて嫌いだ。
だけど、今俺はその嫌いな正論を正論を振りかざしていた奴に向かって吐いている。
今の傑よりも正論吐いてたほうの傑がよっぽどマシだ。
なんだこの気持ち悪さ。
気持ち悪くてゲロ吐きそうだ。
オマエの描く夢物語なんて聞きたくもない。
そんなのどう考えたって無理だって分かんだろうが。
「君にならできるだろ、悟」
は?
俺にならできるって何がだ?
「自分にできること他人には"できやしない"と言い聞かせるのか?」
こいつはさっきから何を言ってんだ。
「君は五条悟だから最強なのか?最強だから五条悟なのか?」
「何が言いてぇんだよ」
「もし私が君になれるのなら、この馬鹿げた理想も地に足が着くと思わないか?」
そんなこと、たとえできたとしてもやるわけねえじゃん。
何をオマエは考えている。
大事なこと、オマエ、俺に言ってねえんじゃねえのか。
「生き方は決めた。後は自分にできることを精一杯やるさ」
ふざけんな。
ふざけんな。
ふざけんな。