第25章 懐玉
――五条悟side――
「……は?」
「何度も言わせるな。傑が集落の人間を皆殺しにし、行方をくらませた」
夜蛾先生は俺を呼びつけるなりいった。
5日前、旧■■村に派遣された傑が、住民112名を殺した。
最初こそ全て呪霊による被害かと思っていたらしいが、残穢から傑の呪霊操術だと分かったらしい。
傑は逃走。
呪術規定9条の基づいて、傑は呪詛師として処刑が決まった。
意味が分かんなかった。
何度同じことを言われようと、頭がついていかない。
だってそうだろ。
弱者は守るもんだっつってたのはアイツだぞ。
「傑の実家は既にもぬけの殻だった。ただ血痕と残穢から恐らく両親も手にかけている」
「んなわけねぇだろ!!」
傑が、傑がそんなこと――――――。
「悟。俺も……何が何だか分からんのだ」
「―――っ!!」
先生のその言葉に、嘘じゃないって分かった。
この人が、冗談でも笑えない事を言わないって知っていたから。
硝子から連絡が来たのはその後すぐのこと。
新宿にいるっていうから、急いで新宿に向かった。
傑はすぐに見つけられた。
スウェット姿でぼうっとして歩いていて、俺はそんな傑を睨みつける。
「説明しろ、傑」
「硝子から聞いただろ?それ以上でもそれ以下でもないさ」
「だから術師以外殺すってか⁉親も⁉」
「親だけ特別というわけにはいかないだろ。それにもう私の家族はあの人達だけじゃない」
「んなこと聞いてねえ。意味ない殺しはしねぇんじゃなかったのか⁉」
オマエがオマエの信念を曲げてどうすんだよ。
なぁ、キッカケはなんだったんだ。
いつからそうなっちまった。
先月か?
目に見えて具合悪そうにしてたもんな。
それとももっと前からか。
天内が死んだのが、オマエをそんな風にさせたのか。