第26章 事変
脳内に駆け巡るは傑と共に過ごした3年間の青い春。
喧嘩していたずらして怒られて笑った―――どこにでもある日常。
好きなだけ喋って、好きなだけ黙った時間。
笑顔とため息が行き交い、本音を隠して、昨日と似たような普通を繰り返して毎日が流れるように過ぎて行った。
いつしか思い出と変わって思い出すことでしか振り返ることができなくなったけど、青い時間は色あせる事なく僕の中に在る。
そんな動けない僕の前で、傑はにやりと笑っての身体を引き寄せ、彼女の唇を奪った。
「んーっ!!」
「は……?」
なに兄妹でキスなんてしてんだよ。
え、オマエらそういう関係だったのか。
意味がわかんねえよ。
頭の中の情報処理がうまくいかないまま、そいつらは更にキスを深めていく。
頭と腰を抑えられているせいで、身動き一つできないはされるがまま、傑のキスを受け入れる。
絡まる赤い舌、聞こえる水音、小さな喘ぎ声。
「んんっ、はぁ……、」
やめろ。
「んぅ……ぁ……、ぅん、」
やめろ。
「……んぁ、はぁ……んぅ、ンっ……」
やめろっ!!
刹那。
デカイ目ん玉は消え失せ、その代わり僕の身体からそれが生え拘束した。
「―――っ!!」
「だめじゃないか、悟。戦闘中に考え事なんて」
僕が拘束されたのを確認すると傑はを解放した。
はその場に膝をついて肩で息をしている。
それを見てぎりっと歯を食いしばった。