第26章 事変
その時、目の端に何かが飛んでくるのが見えた。
咄嗟に私は宙に鍵を差した。
四散する赤い液体はあの男のもの。
無気力だと思ってたけど、やることはちゃんとやんのかよ!!
「さっきのすごいね、なに?」
「まぐれですけど⁉」
もう一回やれって言われたら無理。
空間をほんの少しだけ歪ませる術式だけどちゃんとできたのはさっきの一回だけ。
「えー、すごいじゃん」
「余裕かよ……」
私はこの場を離れ、もう一度男の所へと行く。
悟の邪魔をされては困る。
きっとすぐにでも悟はあの呪霊を倒してこっちに加勢してくれるはず。
それまでは私が相手してやる。
男の攻撃を"封鎖"や"施錠"で交わしながら私も攻撃を仕掛ける。
呪霊の見えない人たちが私や悟を避け始めた。
このまま人が減り続ければ、私も戦いやすくなるし悟はもっと戦いやすくなるだろう。
本当は全員助けてあげたいけど、厳しいかもしれない。
ごめん。