第24章 Genesis3:9
「修だって本当はとっても心配していたのよ!?でも…」
そこまで言うと涙ぐんで下を向いてしまった。
「舞……ごめんな?心配かけて」
「兄さん…」
「この通り、なんとかなってきたから…だから父さんに顔を見せに来たんだよ」
「でもまだこんなに痩せて…」
ぽろりと舞の目から涙が落ちた。
そのまま俺の手を取ると、両手でそっと包んだ。
「でもよかった…ここまで元気になって…」
もう1児の母で…スーツの似合う立派な大人の女性になったのに。
その涙は、小さな頃の妹のままだった。
ぽんぽんと俯いている頭を撫でると、舞は顔を上げた。
そして少し笑うと、今度はぽろぽろと涙を零した。
「…ごめんなさい…お父さんとお母さんを説得できなくて…」
「え…?」
「兄さんがこんなに頑張っているのに、どうしてあの人達認められないんだろう…」
「舞?」
「兄さんはあんなになるまで悩むほど、立派な医者になったのに…!」
悔しそうに舞は唇を噛んだ。
親になってなにか思うことがあったのだろうか。
舞は随分大人になっていたようだ。
「舞ちゃん…」
潤がハンカチを舞に差し出した。
恥ずかしそうにそれを受け取ると、舞は涙を拭いた。
「ごめんね。こんなところで泣いて…」
「謝ってばっかだなあ。舞ちゃんは」
潤もぽんぽんと舞の頭を撫でた。
「もう…!子供扱いしないでくださいっ!」