第24章 Genesis3:9
部長は最初の形式的な話が終わると、早々に席を立った。
あとの話は井ノ原先生とするようにとの指示だった。
なにか不自然さを感じたけど、部長は父の大学の後輩に当たる。
なにか言い含められて居るのかもしれない。
「すまんな櫻井」
そんなことを考えている俺に、井ノ原先生が苦笑いを見せた。
「で、復職の意思はあるんだな?」
「はい。まだ籍があるということであれば、復職させていただきたいです」
そう言うと、井ノ原先生も三宅先生も笑って頷いてくれた。
「すいません。ちょっといいですか」
横に座っていた潤が少し身を乗り出した。
「コイツはすぐにでも復帰したいって言ってたんですが、もう少しリハビリというか療養が必要だと俺は思うんです。どう思いますか?俺は素人なんでご意見が聞きたいです」
確かにまだ俺の身体は戻りきってはいない。
でもだいぶ動けるようにもなったし、このまま復帰したい気持ちが勝ってる。
「そうだな…まだ、身体的にはキツそうだな」
「俺もそう思う。翔、もうちょっと身体を太くしてからな?」
井ノ原先生にも三宅先生にもそう言われて、服からでている自分の手首を眺める。
まだ、細い…万全とは言えないかもしれない。