第24章 Genesis3:9
みんな口々に俺の顔が見られたことを喜んでくれた。
元気になって嬉しい、なんて言葉も聞こえた。
中にはバシバシと肩や背中を叩いて喜んでくれるヤツもいて。
手荒い歓迎だったが、それだけ俺のことをこの人たちは心配してくれていたんだと、胸の奥から感謝の念が湧いた。
あまりの騒ぎに、部長室から井ノ原先生と三宅先生が顔を出してこちらを見ていた。
「あ…」
俺がそちらに気を取られていると、瀬戸さんが背中を押してくれた。
「いってらっしゃいよ。特に三宅先生、とっても心配してたんだから…」
「はい…ありがとうございます…」
潤を伴って部長室の前まで行くと、井ノ原先生が豪快に笑ってくれた。
「元気そうじゃないか!よかったよかった!はっはっは!」
そう言って、バシバシと何故か潤の背中を叩いた。
「ぶへっ…」
「あれ?君、だれ!?」
「櫻井の…ごほっ…親戚のもの…」
「ああ、付き添いね!俺、井ノ原!よろしくな!」
驚いた潤はむせてしまったが、そのまま井ノ原先生に肩を組まれて部長室の中へ連行されていった。
「…よ。翔」
「三宅先生…」
「悪かったな。こんなド平日の午前中に呼び出して…部長がこの時間じゃないと居なくてさ。このあと学会でさ」
「俺の方こそ…すいません、お忙しい時に。お時間作っていただいて本当にありがとうございました」
後ろを振り返ると、スタッフのみんながこちらを笑顔で見送ってくれていた。
涙を堪えるので精一杯だった。
「…本当にありがとうございます…」
少し頭を下げると、三宅先生と共に部長室へ入った。