第14章 鋼の錬金術師
それにしても……。
「よく食べますね」
隣に座るエドワードくんを見て、思わず声に漏れた。
体の大きなシグさんがたくさん食べるのはわかる。
メイスンさんも一般的な男性よりも体は大きいし働き盛りだから、たくさん食べるのはわかる。
しかし、この中で誰よりも体の小さいエドワードくんが誰よりも食べているのが恐ろしい。
彼の胃袋は一体どうなっていると言うんだろう。
あれだけあった料理の数々は男性2名と少年1名の口の中に消えていき、あっという間に空になった。
「しかし殺伐とした旅をしているねぇ」
メイスンさんの言う通りだ。
兄弟たちの旅の話を客観的に聞いていても、大変賑やかで目立つ行動が多い。
悪く言ってしまえばトラブルメーカーだ。
その中に自分も含まれていると思うと、胃が痛くなってきた。
「そんなひどい出来事ばかりじゃないですよ」
「ラッシュバレーで出産に立ち会ったもんな!」
出産。
エドワードくんがそう言葉にした瞬間、メイスンさんの表情が少し硬くなったような気がした。
いや、メイスンさんだけじゃない。
シグさんの顔もほんの少し暗いような……。