第14章 鋼の錬金術師
「あの昔出てったっていうおまえ達の父親?丁度いいじゃないか。まだセントラルにいるかも……」
「あんな奴!!」
イズミさんの言葉を遮って、エドワードくんが遮った。
「あんな奴に頼るのだけはごめんだ……!!」
歯を食いしばるエドワードくん。
幼い頃に出て行ったから嫌っているのだろうか。
だけど、なんだろう。
それだけじゃないような気がする。
イズミさんもシグさんも何かを感じ取ったのかお互いに視線を合わせた。
しかしやはりと言うべきか、イズミさん達はそれ以上言及することはなかった。
重たい空気の中、私は静かに口を開く。
「何か、石について仰っていたりしませんでしたか」
「ん~~~、長年の望みがもうすぐどうとか……嬉しそうに語ってたっけ」
長年の望み……。
それが幼い兄弟を置いて行った理由……。
知らない人のことを考えても知らないことばかりだから、思考を巡らせても意味がないとわかっているけど、気になるな。
兄弟たちに聞きたいけど、聞ける雰囲気でもないし。
手詰まり……か。