第19章 インターハイ予選へ
烏養side
体育館に響く生徒たちの大きな声
その声はいつもよりさらに気合が入っていて
いよいよその時が近づいている事を実感する
「ふぁぁぁあ‥‥」
生徒達との練習時間を確保する為
朝4時にはおきて畑仕事して
夜遅くまで戦術を考える日々
無意識に大きな欠伸がこぼれ落ちる
『烏養コーチ‥寝不足ですか?』
ひょいっと目の前に現れた白石もまた
気合いを入れる為なのか前髪をピンでとめていて
綺麗なおでことキラキラしたでっけー目が
より目立ってドキッとする
「おぁっ?!びっ‥くりした‥‥」
『突然話しかけてすみません!』
「ん、いや、大丈夫!」
『無理、しないでくださいね?いつもありがとうございます!』
ぺこりと頭を下げると
花でもとぶんじゃねーかってくらい爽やかな笑顔をして
にっこりと俺を見上げる
「ありがとな」
『いえっ!こちらこそありがとうございます!』
そう言うとまた生徒達の輪の中に戻っていった
「‥‥いつまで経っても美少女のドアップは見慣れねぇ」
「烏養くんお疲れ様ですね‥」
「おぁっ?!」
今度は武田先生が後ろに立っていてビクッと肩が跳ねる
「最近は毎日部活のスタート時間から来てもらってますけどお仕事の方は大丈夫ですか?」
「ん‥あぁ、俺今まで店専門だったけど、最近は早朝に畑やってるから その分店は夕方まででいいって言ってくれてんだ」
「ありがとうございますっ!今度お酒でも持って行きます!」
「マジっ?!」
ニカッと笑う先生の向こうで
菅原と日向の速攻をみてパチパチと嬉しそうに手を叩く白石の姿が目に入る
『すごいっ!スガさんと日向くんの速攻もいい感じですね!』
「でしょ?!」
「アザマスっ!!」
2人にピースを返されてさらにふにゃりと緩む顔
「っ‥」
また不意に心臓がどくりと跳ねて
自覚するわけにはいかない想いを振り払うように頬をベチッと大きく音がする程はたいた
「烏養くん?」
「さ!先生も頑張ろーぜ」
「はいっ!」
インターハイまで
残り一週間