第2章 櫻×松 [アイオライト]
-松本side-
大野さんから貰ったという大きめの紙袋で
両手が塞がっている翔くんの代わりに鍵を開け
ドアを開く
翔「おかえり..潤」
「ただいま...翔くんもおかえり」
櫻「ん..ただいま」
「荷物持とうか?」
櫻「いや 大丈夫重いし俺持ってちゃうよ」
紙袋が重そうだったからそう声を掛けるとやんわり断られた
何気ない行動のはずなのに
今の俺にはそれが酷く冷たいものに感じて...
やっぱり俺...
飽きられてるのかな...
翔「潤どうかした? 具合悪い?」
リビングで考え込み、立ったままでいる俺を気遣うように
後ろから抱き締められた
いつもなら安心するその低音ボイスも今の俺には響かない
「どうもしないよ?」
翔「でも…会社にいた時も様子変だったよ?」
勘のいい翔くんは俺の異変を何か感じているんだろう…
翔「…風呂入って…それからゆっくりしようか」
お風呂…
着替える絶好のチャンスかもしれない…
翔「潤…? 一緒に入ろ?」
「俺…後でいいや..翔くん先に入ってきて?」
翔「でも…」
「晩ご飯作っておきたいからさ..? 料理したら汗かくし…」
翔「…わかった…」
自分からお風呂に行く様に促したのに…
翔くんの体温が離れていくのが寂しい…
翔くんの家のキッチンでいつもの光景
もし…飽きられて..挙げ句の果てに捨てられでもしたら…?
こんなことも出来なくなるのかな…
そんな気持ちを掻き消すように夕食の用意をした
翔「お先…潤も入ってくれば?」
「……うん..」
相葉さんから頂いたそれを持ってお風呂に向かった