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アイ・オープナー [気象系]

第2章 出会い


-松本side-

家にいた時からの疑問を口にしようとすると
探りを入れる返答をされた
踏み込んで欲しくないって事だろう

俺が持っていた疑問..それは...
萌歌ちゃんと華奈ちゃんの
顔が時々曇る事についてだった

顔が曇る..というよりかは
目から光が消える..っていうのかな
そうなった時はどれも誰かと
物理的距離が近づいた時だった

幸か不幸か2人はそれを気付かれないように
うまく立ち回っていたけれど
智さんもニノも気付いてる上で気にしない様に
装っていた

翔くんも相葉くんも初対面だったけど
気づいているように伺えた

彼女達は何を抱えているんだろうか...

ニノの家の玄関で彼女を一目見た時
無意識のうちに吸い寄せられる様に目を離せなかった

智さんの家で華奈ちゃんと話していると
天邪鬼で少し素直じゃなかったり、
その割には耳が赤くなったり
流石兄妹だなぁ、なんて思いながら
ふとした時の笑顔に心までも奪われた

所謂一目惚れというやつだろう
受け身な恋愛しかしてこなかった俺だけど
この数時間で急速に彼女にのめり込む自分が
なんだかんだ嫌いじゃなかったりする

だからこそ彼女に見え隠れする影の理由はなんなのかと
気になった

けど、今はまだその時じゃないか...



華「..好き....」

「....っ..そっか じゃあ答えもう出てるじゃん 帰ろ?」

華「うーん..」

ニノへの想いをはにかみながら呟く彼女に
胸が高鳴る
素直になられるのも心臓に悪いな...

あーでもないこーでもないと
ぶつぶつ言いながら帰るのを渋る華奈ちゃんが可愛い

「家で反省してると思うよ?」

華「そうですかねぇ...」

「じゃあ、帰ってもまだ、あんな感じだったら俺と翔くんが怒ってあげる」

華「え?」

「そんな過保護にしてたら2人とも息苦しすぎて窒息しちゃうぞ!って」

華「ふふっ」

「ふふっ だから帰ろう?」

華「..うん...」

「華奈ちゃん」

華「はい?」

「これから家庭教師として! よろしくお願いします!!」

わざと大袈裟に礼をすると
華奈ちゃんが声をたてて笑う

華「急にどうしたんですか ふふっ」

「改めて言おうと思って」

華「ふふっ 松本さん変なの」

そうやって笑ってる方が可愛いよ
なんてクサイ事を考えながら智さんの家に2人で戻っていった
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