第80章 家族の形$ 其の二
姉妹なのに、こんなにも違いがあって。
どこまで手を伸ばしても埋まらない溝があって……
もがいてもがいて、それでも目指す場所がどうしても遠くて……
「おい、大丈夫か?」
「……」
「顔色が悪いぞ?」
「すみません……」
「連れ回し過ぎてくたびれちまったか?」
「そんなことは……」
鋼鐵塚さんは、何も悪くない。
体調管理の出来ない自分の責任なのだから、彼が負い目を感じることなど必要ないのだから。
けれども、その言葉を聞いて、見た目ほど変わった人物なのでは無いのだと言うことが分かった。
無愛想で偶に物騒な物言いをすることもあるけれど、彼の人としての芯は、本当は情に厚いのだと、しのぶは感じたのだ。