第4章 願わくばその瞳と永訣ならんことを/レフィ(ルミナス3)
「……レフィ」
困惑したようにレフィさんを振り返るグレン先輩の眉間にしわは無くなっていた。どうするか判断を委ねられたレフィさんはふっと息をもらすと優しく笑って。
「グレン、そいつなら大丈夫だ」
「……そうか」
信用にたる、とレフィさんから太鼓判を押され、漸くグレン先輩は柔らかく笑みを作った。
「なあグレン」
「なんだ」
「悪いんだけど……」
「ふっ……分かってるさ」
「……お見通しってことか?」
「そうでもなければお前の目など務まらないだろう」
「はは……そう、だな」
「じゃあ、俺は部屋に戻る。無理はするなよ、レフィ」
口封じに殺される!とまでは流石にいかなくてもきっと嫌われてしまうのではないかとそんな不安も抱いていたのでほっと肩をおろす私の頭上で繰り広げられたのはそんな会話で。
手を差し延べ立つのを促したグレン先輩によりようやく立ち上がると、先輩は私の耳元で「レフィを頼む」とそう呟いたのち保健室を出ていってしまった。
頼む、だなんて私がレフィさんにしてあげられることなど何もないのに。
静まり返る保健室の中私は先輩がいなくなったドアを見詰め心の中で一人ごちた。
「あの、」
「……いつまでそこにいる気だよ。お前もこっちに来いって」
「あ、はい」
何か喋らなければと発した言葉を遮ったレフィさんの言うままに、彼が身を委ねるベッドへと近付く。一歩一歩踏み出すごとに緊張してしまうのはどうしてだろうか。それでも彼へとたどり着いて、身近にあるイスを引っ張ってそれに座った。