第49章 闘いの終わり
隊員や隠たちが忙しなく駆け回る足音が遠くに聞こえる。
──サラッ
意識を取り戻しかけた甘露寺は自分の髪を誰かが撫でているような感触に気づく。
甘「あ…鏑丸くん…。」
視界の端で白くてニョロっと動く鏑丸を見るために視線を動かすとその先にいる者に気づいた。
甘「伊黒さん…。」
静かに自分を見つめる伊黒に甘露寺は疑問を投げ掛けた。
甘「勝てた…??」
問いかけられた伊黒は静かに頷く。
伊「ああ、勝った。無惨は死んだ。」
甘「良かったぁ…。」
心に残っていた不安が取り除かれ、ホッとする甘露寺。
そして、伊黒とは真逆の位置で誰かが動いている気配を感じてそちらにも視線を送る。
甘「あなた……祈里ちゃんと音羽ちゃんといた……。」
甘露寺からの視線に治療をしていた珠世は迷いながらも口を開く。
珠「はい。……珠世、と申します。」
甘「……珠世、さん。私、助かるかしら……??」
珠「はい。必ず助けます。」
力強いその言葉に甘露寺は祈里と音羽の言っていたことを思い出した。