第49章 闘いの終わり
不「テメェッ…糞親父っ!!糞野郎、お袋を放せ!!」
死んでなお、母を苦しめようとしてると思った不死川懸命に叫ぶ。
けれど、父の口から出た言葉は意外なものだった。
「お前はまだあっちにもこっちにも来れねぇよ。俺の息子だって事に感謝しろ。特別頑丈な体だ。」
そう言いながら、落ち行く息子を見つめる父。
「実弥……あんたには大事な子がいるんだろう??実弥も、玄弥も、誰よりもしっかり生きてね。」
涙を流しながら息子たちを案じる母の姿がみるみる遠ざかっていく。
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「あっ」
「あっ、意識戻った!!不死川さん起きた!!」
ざわざわと騒ぐ隊員たち。
明るい日差し。
生きてるんだと分かった。
不「くそが……。」
『……目覚めて、開口一番がそれですか??』
聞き慣れたその声に首が動かせず、視線だけ向けると隠に治療されている杏がいた。
不「……悪いかァ??」
『いえ……らしいんじゃないですか??』
自分よりは少ないが、あちこちに包帯を巻かれた痛々しい姿だが、いつも通りのやりとりに小さく笑みが溢れる。
不「……流石に、限界だなァ。」
『そうですね……祈里さんと、音羽さんも、大丈夫、そうですし、少し…休み、ましょう…。』
そう言い切るが早いか目を瞑り、小さく寝息を立て始めた杏を不死川は見つめながら、母の言葉を思い出した。
不(大事な子……かァ。次起きたら、ちゃんと言わねぇとなァ。)
そんなことを考えながら再び意識を手放した。
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