第49章 闘いの終わり
虚ろげな表情に弱くなる鼓動。
彼の命の灯火が後僅かであることは明白だった。
そして、そのことは悲鳴嶼自身が1番理解していた。
悲「私は手遅れだ。貴重な薬を溝に捨てることになる…。他の者達の所へ行ってくれ…。」
隠「でも…でも…」
最後まで無惨と戦い勝利に導いてくれた、鬼殺隊最強の男としてこれまで引っ張ってくれていた悲鳴嶼を見捨てることができない隊士たちは目を潤ませる。
けれど、悲鳴嶼は引かない。
悲「頼む。私の最期の願いだ…。」
そんな小さな声の願いに隊士たちがぎゅっ、と己の拳を握りしめていたそのとき──…
し「悲鳴嶼さん。まだ手遅れなどではありませんよ。私がいます。」
いつもの微笑みを携えていない真剣な表情のしのぶが隊士たちを掻き分けて悲鳴嶼の隣に座る。
悲「…胡蝶か。」
し「えぇ。そうですよ。」
そう答えながら素早く道具を準備していくしのぶ。
し「さぁ、悲鳴嶼さん。とりあえず止血はしてください。それだけしてくださればあとは私が必ず助けます。薬は飲んだのでしょう??」