第44章 反撃の狼煙
──────── ──────────────────
5人の助太刀と柱たちの赫刀により鬼殺隊が反撃を開始し始めた頃──…
愈史郎は炭治郎の治療にあたっていた。
「何本目だ??そんなに打って大丈夫なのか??」
愈「うるさい黙れ。無惨の攻撃を受けて時間が経ってるからかなりまずい状態なんだ。」
「すみません…。」
無駄に打ってるわけじゃないと苛々しながら治療する愈史郎。
そんな中、
村「ぐぐぐ…」
愈史郎と隊員の会話をよそに村田は必死に何かをしていた。
愈「何してるんだ、お前は!」
村田の行動に痺れを切らした愈史郎が苛立ちながら村田へ突っかかる。
すると、村田は困り顔で答えた。
村「いや刀を…放してやろうと思って…でも刀、放さないんだよ。ずっと…。意識無いのに凄い力で…。」
意識もないのに頑なに刀だけは手離さない。
そんな炭治郎の代わりに愈史郎が答えた。
愈「……戦いに向かう意志が、コイツにはまだあるんだろう。」
そんな事を話していると、炭治郎の脈をみていたもう1人の隊員が大声をあげた。
「あっ、脈が!!」
村「えっ!?」
「脈が戻ってきてる!!かなり弱いけど…脈が!!」
その言葉を聞いた村田は、安堵で涙目になりながら懸命に炭治郎へ呼び掛けた。