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私だってヒーローに

第14章 インターン


「3人とも…僕のせいで傷を負わせた。本当にすまなかった…何も、見えなく…なってしまっていた…」
「…僕もごめんね。君があそこまで思い詰めてたのに、全然見えてなかったんだ。友達なのに…」
そこで、焦凍が口を開く
「しっかりしてくれよ。委員長だろ」
「…そういうところの線引きは大丈夫だと思ってあの時いれたのに…」
そう言いながらプロから降りる。立てるくらいの体力は回復できた
「これからはそんなことないでね。信頼してるから」
「…うん…」
その時バサバサと音が聞こえ、緑谷に向かってくる敵がいた。私は咄嗟に体力を絞り切って走った
「緑谷…!」
突き飛ばした。そして変わりに掴まれた
「ゲホッゲホッ…っ、お腹…」
爪がめり込んでお腹に刺さる。血が出てきて、これ以上の出血は危ないとわかっているのに、どうしたらいいかわからない。意識が朦朧とする。死ぬのか。せめて、最後に焦凍に…愛してるって言いたかった
『こんなところで死なないでよ!』
…三月…無理だよ。こんなの…
その後急に落ちる感覚に見舞われて、地面に伏した。立ち上がれない。
「偽物が蔓延るこの社会も。徒に“力”を振りまく犯罪者も粛清対象だ…ハァ…ハァ…」
ヒーロー殺し。そいつが、敵を殺した。私を助けた…?
「全ては正しき社会の為に」
暴れることも声をあげることもできず、上から来る力に潰されないように耐えるしかできない。
「ゲホッ」
その間に、また口から血が出た。もう、駄目…死ぬ…
まだ、死ねない。焦凍にちゃんと、言わなきゃ…
大声が聞こえる。視界がボヤけてはっきりみえないけど声的にエンデヴァーさんだとわかる。ス…と突然上からの力がなくなる
「贋物…正さねば…誰かが…血に染まらなければ…!“英雄”を取り戻さねば!!来い。来てみろ。贋物ども。俺を殺していいのは、本物の英雄だけだ!!」
そう聞こえてきた。凄い気迫っていうのは、見えなくてもわかった。
その後、しばらく重い瞼に耐えていたら、誰かが近寄って着た
「奏…!」
「あ…しょう、と…?」
「話すな!息しろ!」
「もう駄目だと思う…だから、言うね…大好き。愛してる…」
最後の力を振り絞って、焦凍の…頬かどこか、顔にキスしたあと、力を抜いた
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