第13章 焦凍のお母さん
「行くぞ」
「うん」
今日の格好は、短パンにフード付きの半袖パーカーという、シンプルな格好だ。焦凍はYシャツに普通のズボン
病院の近くのスーパーに連れて行かれる
「お見舞いの品でも買っていく?果物の詰め合わせしか売ってないと思うけど…」
「そうだな、後飲みモン。何がいい?」
「紫の野菜ジュース」
「…コーラとか飲まねえのか?」
「好みが野菜ジュース」
「なるほどな」
焦凍はコーラにし、そこにいくらかの果物が入ったものを二人で買う
「とりあえず、外で待っててくんねえか」
「じゃあ荷物は持ってるから、とりあえず行ってきて。部屋番は?」
「◯◯◯だ。来てほしいタイミングでメールする」
「うん、わかった」
野菜ジュースを飲みベンチに腰掛ける
「よぉ、嬢ちゃん。一人か?」
「…はい?」
「おっと、こいつあれだ、雄英で轟ってやつとイチャついてたやつ」
相手は二人。何の用だろう
「暇なら遊ばねえ?おっと、個性使って抵抗すんなら、雄英は退学だろうな」
「嫌!離して!私は、ある人を待っているだけです!」
掴まれた腕に力を入れて振りほどこうとするが華奢な私が力で叶うはずもなく引きずられる。誰か…助けて
「な、何してるんですか!」
聞き覚えのある声。
「緑谷…!?」
「また雄英生かよ。何のようだ?」
「そ、その人離してください…嫌がってますよね!?」
「そもそもここは病院です!無理矢理連れて行ったりなんかすればすぐ人呼びますよ!?」
その時、スッと私と男の手を掴む人物がいた。緑谷じゃない…誰が
「イレイザー…?とマイクおじさん…?」
「こいつはシビぃ!たまたま通りかかった病院でナンパされてる教え子がいるなんてよ!」
「わかってるとは思いますが、そいつら俺らの教え子なんで。手離してください」
男達は舌打ちして去っていった
「ありがとう、マイクおじさんにイレイザー、緑谷も…」
「い、いや当然のことをしただけというかなんというか…」
ピコン、と鞄が震える。焦凍が、来てくれと言っていた
「あ、私ちょっと呼び出されたから行ってくる。ありがとう。またお礼するから」
と焦凍のお母さんの病室へ急いだ