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私だってヒーローに

第12章 私にできること


「…っ」
私の声は、リカバリーガールの元につく頃には出なくなっていて
「全く!何をこう無茶したんだい!声は出せるようにしたけどもう歌うな!」
「すみません…後私、急いでるので失礼します!」
パタパタと自分でも忙しいやつとは自覚がある。でも…焦凍の為に、できることはしたかった
「…忙しいやつだね…頑張るんだよ」
と小さく響く声を聞く人はいなかった

「しょ、焦凍!」
「…何だ」
「ご飯頼んだ!?」
「いや、まだだが…」
「来て!」
グイグイと腕を引っ張ると、大人しくついてきてくれて。ここは、誰も来なさそうな人気のない、けど木があって景色が綺麗で後者の裏だから日陰で涼しい場所
そこに置いてあるのはピクニックセット
「どうした、こんなとこで」
「えっと…」
とピクニックセットを指差す
私は、食欲が少なくて、サンドイッチは1切れでお腹いっぱいになる。なのに奮発して10切れ作ったのは勢いが余ったわけでも作るのが楽しすぎたわけでもない
「しょ、焦凍が食べるかな…って、いっぱい作って来たの…」
そういうと、ヒョイパクと効果音がするほど素早く籠から1切れ取り出し小さな1口を食べる焦凍。ゴクンと飲み込んだあと小さく微笑んできて
「上手い。カツサンドか?」
「うん、焦凍男の子だし、お肉好きかな…って。他にもフルーツサンドとか、ハムタマサンドとかあるよ?」
黙って、突然抱きしめられて。わけがわからず硬直する
「…ありがとな。嬉しい」
「…私が、やりたくてしたの」
「それで喉痛めてんのにあんな大声出したのか」
「…にしても焦凍、ご飯頼んでなかったんだ」
「…あぁ、緑谷と、話ししててな」
「どんなの…?」
「…親父の話だ。前言っただろ?」
「うん…」
その間も焦凍は、モグモグとサンドイッチを食べていて。ふと食べる手が止まる
「…メールで、お前の事言われた」
「…え?」
「朝登校してるとこ見られてたんだよ。内容を要約するとお前を利用する的なこと言ってたんだ」
「…私は…焦凍と…一緒にいたい…」
けど、傷つくのを見るのは、嫌…
「…だから俺は聞かねえ。あいつを完全否定して、お前を手に入れる」
「…すでに私は、焦凍の物…だから」
「…犯すぞ」
空気とは
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