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私だってヒーローに

第11章 体育祭


「あ、ごめん…」
私はどうしてこうも、空気を潰すのが上手いのか
「…ごめんね」
何で、葉隠が謝るの。耐え難い雰囲気に私はそのまま、また逃げた。

「あー…」
なんで私ってこう、人付き合いが苦手というか感情のコントロール下手くそなんだろ…
そのまま開始時間まで迎え、集合場所に急いだ
体を伸ばし準備運動をする。キツいサラシに耐えるという目的もあるが、何より何かしてないと私が可笑しくなってしまいそうだった
マイク叔父さんの放送を耳に入れながら入場する。ミッドナイトの選手宣誓と選手代表が始まる。選手代表は爆豪。三月が心の中で暴れている。
「せんせー、俺が一位になるー」
その一言で三月が倒れた。そこら中からブーイングを浴びせられている。
そのまま第一種目は障害物競走。流石にここではアレは見せられない。となれば私の実力だ。
コースさえ守れば敵を妨害しようが利用しようがいいってことらしい
そのままスタートした途端、焦凍が地面を凍らせる。皆上手いこと突破するが私は人混みもあって詰まる。
「っそ…」
私は焦凍の戦い方をそんなに見たことないから避けられない…!彼女なのに、何もわかってない!
『歌って。個性貸してあげる』
…いいの?
『勝ちたいのは私も。二人で勝とう?』
…うん
背中を押されたような感覚で歌い始める。みるみる氷は溶けだし私だけ動けるようになった。
『歌いながら進んで。地面操るから。調整は私がする』
そのまま小声ながら歌い続けると、私の後ろに大きな壁が出来上がる。後ろから来ることは難しいだろう
「ぅ…もう先頭が見えにくい…」
大きなロボが見える。銃をいくつか作り出し落とす
「拾った人は撃って!」
バンバン、と大きな音が続きドンドン倒れていく。私は撃たず、できた隙間を細い体を使って通っていく
「よっし先頭見えてきた…」
『単純な走りは早いから、気にせず進んで。思いついたらアドバイスする』
…お願い
次は綱渡り。失敗すれば落ちる
『普通に渡って、一番最初の場所からできるだけ縄切って』
「性格悪いわね…やるけど」
『ていうか軽すぎでしょ。ちゃんと食べてるわけ?これなら歌えば浮いちゃうわよ』
「…〜♪〜♪」
すると三月が言った通り浮き出し、近くの地面に一旦降りる
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