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stride‼︎

第7章 贈り物


慣れてきた食卓を囲んで夕食を食べる。
「うまっ!」
「よかった。本当はカフェみたいなトロトロの半熟玉子のを作ってみたいんだけど、なかなかきれいにできないから、いつもこの薄焼き卵で包んじゃうやつなんだ。」
「俺これ好きだよ。玉子もうまい。」
「ほんと?じゃあまた作るね。」
「なんかゆめばっかに作らせてごめんな。」
「そうかな?お昼は一緒に作ったし、昨日は作ってもらったし。
それに日々人がおいしいってぱくぱく食べてくれるの嬉しいの。」
「うん。うまいです。でも先は長いし2人とも働いてんだから無理せずいこうな。」
「うん。」
なんだか同棲って感じだな。ドラマみたいだなぁ。

そこでベッドの中で考えていたことを思い出す。
「あのさ、家賃とか生活費とかの話をしなきゃと思ってたの!
折半にさせてもらっていいかな?」
「いや、いいよ。元々住んでた家で別に何も変わらないし。
俺のが歳も大分上だから稼ぎも多いし。
ゆめは夢のために貯めときなよ。」
「えっそれはダメだよ!払うよ!」
「だーめ。俺はゆめが夢叶えんの楽しみにしてんの。
金払ってくれるより嬉しいの。だから甘えて。」
「う…、わたしこんなに甘えてばっかでいいのかな…。」
「当たり前でしょ。だからって家事いっぱいしようとか思わなくていいし、そんなの望んでないから。
俺はゆめがそばにいてくれたらそれでいいの。」
日々人がコツンとおでこをぶつけてくる。
「ありがとう…。わたし本当に日々人に甘えてばっかだね。」
「違うよ。俺がしたいだけ。嫌だったらしないから。」
「うん。じゃあわたしも期待に応えられるように、今まで以上にがんばる!!」
「おう。」
「日々人、ありがとう。大好き。」
近くにあった日々人の顔にキスをする。
キスは甘酸っぱいケチャップの味がした。
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