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stride‼︎

第5章 火事


「あっゆめおはよ!」
日々人がわたしを見て一瞬固まる。
「おはよ。
あのね、服がなくて…。」
わたしは慌てて説明する。
「あっそっか!昨日ソファんとこで脱いでそのまま…。」
日々人がソファのほうに取りに行こうとするのを慌てて止める。
「いい!いい!
自分で取るから!」
「え?でもそのカッコじゃ歩きにくいでしょ?」
「パンツもあるからヤなの!!」
「あ!あぁ、たしかに…そっか。」
一生懸命取りに行き服を拾っているとぷっと急に日々人が笑う。
「もー、笑わないで!!」
「あはは、ごめん。
でも、元気そうでよかった。」
「あ、確かに昨日みたいなしんどさはないかも…。」
「着替えたら熱計ってみなよ。
メシ食べれそう?
作ったから一緒に食おう。」
「うん!食べれそう。ありがとう。
着替えてくるね。」
「ここで着替えてもいいのに。」
「えっ!?恥ずかしいよ!!」
ビックリして振り返ると日々人がニヤニヤしながらこっちを見てる。
「今さらでしょ。」
明らかからかってる。
「日々人のエッチ…。」
「昨日のゆめにはかないません。」
かぁっと顔が赤くなってしまう。
「もーバカ!!」
バタン!と勢いよく寝室のドアを閉める。

寝室に戻り布団をベットに戻しTシャツを着ようとすると、鎖骨の下辺りや胸の谷間近くに赤い跡があって、昨日のことを思い出して顔が熱くなってしまう。
なんとか払いのけて、着替えて寝室のドアを開けると、日々人が立っていて抱きしめられる。

「ゆめ、怒ってる?」
甘えるみたいに頰を寄せてくるから、思わず可愛いと思ってしまう。
「…怒ってないよ。」
と一応すねたフリしながら答える。
「…昨日のゆめ、かわいかった。」
耳元で囁くように言われて頰が熱くなる。
チラリと日々人を見ると視線があって、日々人が優しく笑う。
好き、と小さく言ってまぶたにキスをする。
「わたしも好きだよ…。」
ぎゅっと抱きしめ返すとふぅっと幸せなため息が日々人から漏れる。

しばらくゆらゆらしながら抱き合ってたけどふいに日々人が
「もう熱くないし大丈夫だと思うけど一応熱計っとく?」
とソファの横の小さなテーブルにあった体温計を渡してくれる。
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