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満開桜

第15章 孤独 御影密 切甘


千景『話をしてきた時に様子がおかしいとは思ったけどここまでとはね。』
天馬『千景さん、どうしたらいいんだ?俺ら何か出来ないのか?』
千景『めぐが望まない限り、俺たちがしてやれることはないだろうね』
臣『そうだな…』
密『めぐのところ行ってくる。一緒に寝てくる。』
千景『どうゆうことだ?』
密『毎日泣いてて、ロクに寝てない。寝ても怖い夢見るみたいでずっと起きてる。だから今日はおれが一緒に寝てみる。』
千景『なるほどな。まぁ、密にしかできないな。』
臣『密さん、めぐのことお願いします』
天馬『めぐを助けてやってください』
2人が密に頭を下げる。
密『わかった。』
そう言うと密は寮に戻っていった。
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コンコンコン
密『めぐ?おれ、密。入ってもいい?』
ガチャ
「何か用?」
ドアを開けためぐは明らかに弱っていた。顔色も悪く何より目に光が感じられない。
密『今日一緒に寝てもいい?』
「いいけど。」
密は部屋に入り少し驚いた。めぐの部屋には物がなさすぎスタイリング関連の物しかなかった。そしてもう一つ驚いた。めぐが服を脱いでいたのだ。
密『めぐ、何してるの?』
「何って一緒に寝るんでしょ?そーゆーことするんじゃないの?」
密『おれは今日はめぐと一緒に寝たいだけ。』
「変なの」
そう言うと服を再び着た。
密『めぐ、ここ座って』
密は部屋の中心にあったクッションを指した。めぐは渋々といった感じだが言われた通り座る。めぐが座ったことを確認するとめぐの頭を引き寄せて自分の肩に乗せて頭を撫でた。
密『おれがカンパニーに来た頃のこと覚えてる?』
「うん」
密『あの時おれは自分が誰なのかわからなかった。でもおれは自分の事を知りたいと思った。でも段々記憶がはっきりしてきた頃に千景が来てそれが確信にかわった。知った事で絶望もした。知らなければ良かった。こんなに辛い記憶ならいっそ忘れていたかった。』
めぐは無言で密の話を聞いていた。ただここ最近と様子が違う。目に涙を溜めていたのだ。密は気付かないフリをして話を続けた。
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