• テキストサイズ

桜計画

第10章 絶対譲らない 愛染健十 甘裏


つばさ『あ、あの、愛染さん。そろそろ次の仕事の時間なんですが…』
健十『そうだね。じゃあ行こうか、つばさ。』
「まだ話は終わってません」
健十『悪いけど次も《仕事》なんだ。失礼するよ。』
バタン
悠太『あの、めぐ、ちゃん?』
ゴゴゴゴゴゴ…
剛士『阿修、やめとけ。地雷踏むぞ』
「…上等じゃないの。こっちだってプロの意地があんのよ…見てなさい。愛染健十…」
悠太『ごうちーん…めぐが怖いよぉ〜…』
剛士『ったく、愛染の奴。面倒起こしやがって』
「誰が面倒ですって…金城剛士…」
悠太『あ、ごうちんが地雷踏んじゃった』
その日から2人は口を利くどころか目も合わせなくなった。
ーーーーーーーー
スタジオ収録
「よし、悠太も剛士もオッケー」
健十『……』
チラッ
「愛染さんも大丈夫ですよ」
健十『!』
めぐのこんな冷たい目は初めてだった。いつもあしらわれてもあんな風に見られたことはなかった。
悠太『ケンケン?収録始まるよ?』
健十『あ、あぁ。今行く。』
剛士『…はぁ、どうするか…』
ーーーーーーーー
『お疲れさまでしたー!』
ザワザワ…ザワザワ…
つばさ『みなさん、お疲れ様でした!』
悠太『あれ?めぐは?』
つばさ『はい、仕事がまだ残っているようで今日は直帰されました。』
健十『………』
剛士『愛染、わかってんだろ。行ってこい。』
健十『剛士…』
悠太『ケンケン、素直が一番だよ!』
健十『…そうだな。ちょっと行ってくるよ。』
ーーーーーーーー
ピンポーン、ガチャ
「はーい、…何かご用ですか」
健十『めぐ…その…』
「とりあえず入ってください。写真撮られたら困るので。」
バタン
沈黙が続く。一言、たった一言なのに出てこない。愛を囁くのは息をするのと同じように出来るのに。謝ることがこんなに重いことだったのか。愛染は初めて痛感した。するとめぐが口を開いた。
「中に入ってください。見て頂きたいものがあります。」
健十『わかったよ』
ガサガサ
「これです。」
健十『これ新曲のラフ案…!?』
/ 68ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp