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財前光に処女を捧げる

第1章 財前光に処女を捧げる



「ほんまアンタのそういうとこ好きやわ」

こう至近距離で見る財前の顔はやはり整っており見惚れてしまう。

「ずっと見てきてたわ、そういうとこ」

「笑ってごめんな。もう、笑わへんから」

優しくするから、と言うとまたちゅっと軽くキスをされた。
今度はおでこに。
なんで、こんな急に優しくできるんだろう。

「…今度、笑ったらほんとやめるからね」

「はいはい」

その言葉を合図に財前はブラのホックを外し、部屋着のズボンを脱がし始める。
私も脱がせやすいように腰を浮かすも履いているパンツが見えるとやはり上下が揃っていないのでなんとも間抜けな姿だ。
ふと、財前の顔を見ると笑いをこらえているようで私がムッとした表情で浮かしていた腰をドンッとベッドに戻すと、財前はキュッと口を一文字にした。

「今、笑った?」

「笑ってません」

「笑ったでしょ」

また私がギャーギャー騒ぎだすのを見越してか、財前は何も言わずに一気にパンツをおろした。
すっかり丸裸にされると騒ぐよりも恥ずかしくなり、あまり見えないようにシーツをかき集める。

「光は脱がないの?」

「今、脱ぐ」

着ていたシャツのボタンを2つ、3つ外し
一気にシャツを脱ぎ捨てると、カチャカチャとベルトに手を掛ける。
こうやって見るとほんと良い身体してるよなぁ、なんてボーッと見てると財前に「えっち」って言われた。


「ねぇねぇ、痛くしないでね」

「多分な」

「痛いって言ったら途中でやめてね?」

「それは無理や」

ええから俺に任せてろって鼻をぎゅっとつままれ、
ちゅっちゅっと口づけを落とされる。


「口開けて、呼吸して」

言われた通りに口を開けると、財前の舌先が私の舌先をつつく。ここで呼吸するのかと一気に空気を吸い込んでみたが上手く呼吸ができず苦しくてぎゅっと目を瞑ってしまう。そんな私を見て財前はきっと目を細めているに違いない。ちゅうっと私の舌を唇で啄まれ、歯列をなぞるように財前の舌が私の口内の隅々と味わう感触やあまりの唇の柔らかさに蕩けてしまいになる。

「ふ、ぁ…、」

自分でも驚くぐらいに自然と声が漏れた。
今まで観た恋愛映画のそういうシーンや興味本位で観た成人向けDVDで女優達がこんな声を出していたけど、まさか自分がそういう場面になるなんて。
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