第1章 財前光に処女を捧げる
肩を抱き寄せていた財前の手がスルスルと下に滑り落ち、私の胸に触れる。ビクンッと身体を震わせるとそれが合図のようにやわやわと胸を刺激される。
時折胸の先端を摘まれたり、指で転がされたりと顔から火が出るぐらいの熱い初めての快感に思わずぎゅっと財前に抱き着く。
「ね…、なんか…変」
「変ってなんやねん」
「分かんない…、でも、やぁ…、」
触れているのか分からないぐらいの感覚で脇腹をそっと撫ぜられたり、舌先で首筋をツーっと舐められる度に下半身がじんわり熱くなる。閉じている内もも擦り合わせるとぬらぬらと自分の愛液が下がり落ちていくのが分かる。
「ふぇ…、ねぇ、も…無理」
「無理って何?俺にどうして欲しいん?」
意地悪く財前が笑う。
ばかばかばか。
財前の長い指が私の下半身へと伸びていき、充分なぐらいに熱を帯びている私のソコはすぐに受け入れる。慣らすようにゆっくりとした指の動きに自然と腰をくねらせてしまう。最初は中指一本だけだったのが気付けば薬指まで中に飲み込まれ、指の動きも小刻みに変わり一定の場所を責めてくる。
「あっ…、そこ、やだ…!」
「此処?」
「い…っ、やぁ…!」
やだって言ってるのにしつこくそこを責められグシャグシャな程に涙が溢れ出す。財前もそろそろと指を引き抜くといきり立った自身をあてがい、ぬぷりとゆっくり挿入される。
「ッ…、あ…」
思っていた以上には痛くないが圧迫感が凄い。財前がゆっくりと腰を打ち付ける度に私の中を擦れるヒリヒリとした感覚にそれとなく漏れる声。
閉じていた目をそっと開けてみると、財前が何とも切なそうに瞳を瞑っていた。
光もこんな顔するんだ。
いつも私をからかってくる唇が、手が、はたまた浮き出た腕の血管でさえ、別人のように感じる。