第3章 (仮)寡黙な君の。 *ジャン/ギャグ甘(執筆中)
『もう、ジャン。私をからかったんでしょ…寝癖なんて付いてなかった。』
「へっ?そ、そうだよな。あ、いや、えっとそうじゃなくてだな」
そうだよな。というのは寝癖ではない事への肯定だったが、からかったことへの肯定に取られていそうだ。
ああ…自分でも言ってることがわからなくなってきた。
『今日は朝から変。もしかして寝ぼけてる?』
「ンだと?誰が寝ぼけるか………ん……いや、そう…だな、寝ぼけてんのかもしんねェ…」
寝ぼけてると考えた方が納得がいく。オレにもさっぱり分かんねぇ。
…しかも、さっきのも見間違いじゃない。鏡を見てきたんだろうから、頭についた三角のふわふわをコイツは気にしてもいないのだ。
はあ、とよくわからない溜息をつく。
『...変なジャン。もう一回顔を洗ってきた方がいい。私、もう食堂行くから。』
何なんだ?そういうファッションなのか? 何にせよそんなものを付けてればあとで教官の怒号が飛ぶことは間違いねえが、これ以上指摘してもまたからかっていると言われるだけだろう。
「お、おう。じゃあな…ってオイ!?それどうした!?」
放っておこう…と、思った矢先。
食堂のある方向へと振り返った彼女の後ろ姿に、オレはまたしても見てしまったのだ。
『はぁ…今度は何。』
「オ、オマエそれ、ケツになんか…!」
パァン!!
なんか付いてんぞ、と続くはずだったオレの声は、突如響いた鋭く乾いた音にかき消される。
「ッッッッッッテェ〜〜!!!!!!」
そう、の右手の平手が、オレの左頬に…
『いい加減にして!もう騙されない。早く顔洗って目覚ましてきて。』
「うぐっ…スミマセンでした…」
強烈な音で視線を集めたオレはどうにもいたたまれなくなり、洗面台へとつま先を向けた。