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闇夜の雫【FF15】

第2章 中編



ユーリは祖母に抱えられて、小さな暖炉の前で歌っていた。
とても懐かしい思い出であり、夢なのか現実なのかわからない狭間で、穏やかに過ごしていた。

「ごめんなさいね。あなたにばっかり辛い使命を負わせて」
祖母はユーリをそっと抱きしめた。

ユーリは気にしないでと笑い、祖母に身を委ねた。
ふと窓を見ると夕暮れに差し掛かっていた。
穏やかな時間がゆっくりと流れていく。

ユーリは瞳を閉じて、残された時間を噛み締めるように歌を紡ぎ続けた。
この時間がずっと続けばいい、そう思ってるけど、私はこの先のことを知っている。

そして夜に差し掛かろうとした時、外から聞こえてくる怒号。
気がつけば祖母は殺され、多くの村人も死んでしまった。

私は泣きながら夜の山道を走り続けた。
祖母が命をかけて私を逃がしてくれたのだ。

私は、一体何者なのだろうか。
もしかして、私のせいでみんな死んでしまったのだろうか。
祖母という存在は嘘で、私は…

答えのない問に、自分自身が押し潰されそうになりながらも走り続ける。
しかし走っても走っても、背後から迫ってくる足音から逃れることができなかった。

「…あっ」

ユーリは急ぐあまり、足元を滑らせ、崖から落ちてしまった。

ユーリの身体は暗闇の中放り出され、身構えてすぐ、冷たい水の中に落ちた。

ーーーあぁ、私は何のためにここにいるのだろうか

気がつけば数千年という長い時を生きて、最早人と呼べるかどうかも怪しい。
私を大切に匿ってくれた人々は次々と死んでしまい、結局は1人になってしまった。









ーーーアーデン

不思議な力を与えられ、時にはその力を他人に与えて、その人を不幸にしてしまった。
私の存在そのものが不幸を招いているのだろうか。
下手をしたら闇の王よりも、望まれていない存在なのかもしれない。





ーーーだけど






ユーリは手を伸ばすと、身につけていたネックレスが淡く光り、強い力で引っ張られた。













ーーー彼と一緒にもう一度この世界を、生きたいです





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