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きまぐれ

第4章 キスからはじめようと言いますのは




雅紀の丸い舌が、この時だけ先を尖らせて白濁を掬う。


湿度の高い所で沢山息を吸うと逆に苦しくて、しりもちをつくように椅子に座った。


勢いで寄りかかった壁がひどく冷たかった。


「もうそんなんじゃ体洗えないよね?」


ちょっとだけ、声が低くなった。


「俺が洗ってあげるよ」


白い波を立てて、雅紀が浴槽から出た。


細い足の前には、しっかりと形を保った雅紀のそれが上を向いていた。


「...我慢できんの?」

「翔ちゃんみたいにそーろーじゃないから」


なーんてね、ってかわいく付け足すその顔も、ただの獣みたいだ。


椅子なんて2つもないから、雅紀はボディーソープのボトルを引き寄せて膝を床についた。


少し鎮まった息子をぼーっと見ていると、背中をひやっとしたものが流れていった。


「ぅあっ、ちょっ...」

「あったかくなるよ。翔ちゃんもいつも言ってるでしょ?」


ボトルから直接俺の肌に半個体のボディーソープを落としていく。


ぬるぬると雅紀の大きな手が身体中を動き回る。


雅紀の手のひらは熱くて、ボディーソープと一緒に溶けてしまいそうで。


身体を洗ってあげると言ったものの、脇腹をなぞったり、胸の辺りを強く揉んだりしてくる。


「洗ってるだけなのに、身体熱いね」


言ったそばから、胸の先を引っ張りながら摘む。


「ん...あ」


滑ってすぐに身体と手が離れるからまたそこを摘む。


それの繰り返し。


見ていた息子も元気になってきて。


「雅紀...っここ、も...」

「もう流すよ?」


バチバチとシャワーの水が背中に当たって跳ねる。


たまーに出るブラック雅紀にはかなわない。

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