• テキストサイズ

きまぐれ

第4章 キスからはじめようと言いますのは




「あ〜、ただいまぁ」

「んふ。翔ちゃんおかえり。」

「ただいま。雅紀もおかえり」

「ただいまあ」


ふわりと下がった目尻のしわにキスをする。


その下の頬にもキス。


反対の頬にもキス。


そこにあるホクロをぺろっと舐めた。


「ひゃっ、ねぇもう...」


少し照れる雅紀をよそに、靴を脱いで奥へ進む。


上着とショルダーバッグを壁にかけて、風呂場を覗く。


雅紀のスケジュールは把握してるから、今日はもともとそういうことするつもり。


ばっちり風呂沸いてる。


「雅紀、風呂湧いてるから入りなよ」

「うん」


バスローブとタオルを脱衣所に置いておく。


後からリビングに入ってきた雅紀がもじもじしてる。


「どうした?出したいなら抜いてあげるけど」

「ばっか、違う!」


俺の胸元を掴む。


長いまつ毛が下へ向いたのと同時に、俺の唇に柔らかい感触。


胸元を掴んでいた手は俺の脇腹をなぞりながら背中に辿り着いた。


そこに力が加わると、雅紀の唇は離れていった。


「今日、一緒に入っていい...?」


下のまつ毛と上のまつ毛の絡まりが解けた。


盛り上がる涙袋だって俺を誘って居るような気さえする。


そこにそっとキス。


「覚悟しろよ?」


耳元で低く、熱い息を含ませて囁く。


舌で耳たぶを弄ぶ。


俺の肩口に顔を埋めた。


いまから雅紀をひとりじめ。

/ 80ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp