第3章 どっちもどっち、どっちもすき
二ノがぶすくれてきたから、なんか話そうと思って。
「えーと。いつ気づいたの?」
「半年前!相葉さん、『翔ちゃんが1周年の記念に何かしたいだって♡』って、1人でにやけてたの見たのー!」
二ノはスマホを持つふりをして、体を少しくねらせた。
相葉ちゃんの真似らしい。
「1年半かあ。わっかんなかったわぁ」
「うーん、もともと翔さんと仲良いからね。俺とも仲いいけど」
そう言ってぷっと唇を突き出した。
いわゆるあひる口なんだなって思った。
「んで、どうすんの?」
「どうすんのって何よ」
「んん...おれたちはどうすればいい?」
「俺らはそっと見守ってあげればいいのよ」
二ノは優しく微笑んだ。
ニノのこういう所が大好きだ、って思ったの。
潤とは決定的に違う好きだけど、潤の好きと同じくらい大切なもの。
それは相葉ちゃんや翔ちゃんに対しても持っている好きで、ニノもおれたち4人に対して好きって思ってくれてる。
すんごい思い出に残った日だった。
日テレの廊下の突き当たりも、ちょっぴり特別な場所。