第2章 僕が手品をがんばる理由
気持ちよかった。
でもそれは、単なる性的な快楽だけではなかった。
貴方とだったから。
やっとひとつになれたから。
貴方が途切れ途切れに、中にだしてって言った。
もちろん躊躇った。
でも貴方が俺を引き寄せて優しいキスをするから、繋がったまま果ててしまった。
貴方も、俺を抱きしめて果てた。
貴方は、にの、って何度も俺を呼んだ。
たった2文字に込められた貴方の想いを感じた。
「うわ、にの手品上手いね!ずっと見てられる!」
はしゃいだいつかの貴方の言葉は、手品を頑張る原動力。
end.