第2章 僕が手品をがんばる理由
いつの間にか、貴方はベッドで寝ていた。
もし貴方が起きていたら、邪魔って蹴落としたけど。
理性という二文字が頭にパッと浮かぶ。
それをインク漏れしたペンで塗りつぶした。
膝をベッドにかけると貴方の首がぐるんと傾いた。
綺麗なまつ毛…
湿った手でスウェットの裾を引き上げた。
ほんのり桜色の肌と、褐色の二つの突起。
「ん…に、え…なにしてんの…」
貴方を無視して、右側を口に入れた。
「あっ、あ…」
下もおろしたけど、貴方は身体を震わせるだけ。
膨らんだそこを撫でる。
「はあああ、あ…っ」
湿った感覚が左手に、また。
少し開いた真っ赤な唇が誘っている。
「いいの?」
「…おれも、すきだよ」
目を細めた貴方を、抱きしめたいと思った。