• テキストサイズ

きまぐれ

第2章 僕が手品をがんばる理由



ソファに座ってトランプを弄ぶ。


聞こえるシャワーの音。


貴方の綺麗なその手は、今貴方の身体の何処を辿っているのか。


筋肉質な胸板を辿り。


濡れた柔らかい髪を梳いて。


その逞しい手で、あの場所にも触れる…




不意に、下半身に違和感を覚えた。


股間が盛り上がっていた。


「相葉さん…ごめんね」


トランプは、箱に入れてから机の角にあわせて置いた。


ズボンのファスナーを下げ、それを取り出す。


先端は、もう既に先走りで濡れていて。


「相葉さ…は…っ、はぁ…」


今日見た貴方の全てが、俺が絶頂に辿り着くまでの材料で。


笑顔、綺麗な目、首筋、細い足首。


俺の記憶の中にいる、裸の貴方も。



少し歩けば、裸の貴方がそこにいる。


でも行けない。


だから一人でこうすることしか出来ない。


貴方もお風呂で俺と同じ様にしてくれてたら。



誰も知らない俺の心の扉の奥。


そこには、汚れてしまったコイゴコロが転がっている。

/ 80ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp