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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第4章 少し寄り道


「どうかしたんですかー?」

船じゅうが大慌ての中、陸から呼びかけて来るものがいた。

「ん?よぉ、兄ちゃん」

甲板にいたビンズが片手を上げて挨拶する。

「どなたか倒れてるようだけど…」

その男…アルは、眠そうな目で船の中をのぞき込む。

「僕は医者です。よかったら見てみましょうか?」

「おう、頼む」

アルは船に乗ると、ライトの部屋に入る。

「あなたは…?」

慌てるソラの側に膝をつく。

「通りすがりの医者です。失礼…」

アルはライトに触れ、脈をとる。そして、顔に触れた。

「…熱が高い。もしかして、怪我でも」

「そうなの。それなのにこの船には船医もいなくてまともな治療ができなかったし、食事もしてなくて…っ」

ソラは、自分を責めた。

「大丈夫。まだ生きてる」

アルは細い腕でライトを抱えると、ベットに横たえた。

「水とタオルを2つ、消毒も…それと包帯もあれば。なければタオルでいい。」

「わ、わかった」

ソラは言われた通りのものを持ってきた。

アルは早速治療をし、一段落ついた。

「応急処置はしましたよ。傷は悪化してました。やっぱり、治るものも、栄養がなければ治りません。」

「そう、よね…本当にありがとう」

しばらくすると、ライトは目を覚ました。

「ライトッ!!!」

ソラは、ライトが目覚めるなり抱きついた。

「え、そ…どうした?」

「ごめん、ライト…私が不甲斐ないから…ライトを危険に晒してしまったし、怒らせてしまって…ごめんね…っ」

頬を伝う涙もそのままに、ソラは言葉を紡ぎ続ける。

「ライトがいなくなったら、代わりなんていないよ…ライトがいないと駄目なの。だからお願い。許して…?」

そんなソラを、ライトは抱きしめ返す。

「許してやる。…けど、一つだけ、条件。」

「条件…?」

「これ」

ライトは、ソラに口付けた。

「お前が、好き」

「ーーーーっ!!」

ソラは、赤面する。

「僕もいるんですけど」

後ろで見守っていたアルは、独りごちた。

アルはライトの命の恩人ということで、船医になった。
そして、ライトとソラは恋人となった。

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