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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第4章 少し寄り道


マリィside
私達は飲食店を探して歩いている。
「ねぇ、ロー。なんか…おかしな視線を感じない?」
「ああ」
「ちょっと走る?」
やっぱりローも気付いてた。姿こそ見えないけど、さっきから、視線を感じる。
「…いや、とりあえずどこかの店に入ろう」
「わかった」
お店に入って、至福の時間(食事)を過ごしているはずなのに、気が散って仕方がない。誰か知らないけど私の幸せな時間を…どうしてくれようこの仕打ち…
「マリィ」
「んぐ?」
「店を出て、どうする?」
というと?
「このまま、買い物を続けるか。それとも、捕まえるか」
もちろんお買い物したいけど…気が散ってそれどころじゃなさそうだし…捕まえて、話してみてからでも時間はあるよね…
「捕まえるっていうか…理由を聞いてみる」
「そう言うと思った」
ローは、片方の口角を上げた。
「食い終わったら言え」
「うん」
私は引き続き食事を続けた。

ローside
まさか、マリィが気づいているとは思わなかった。それほど視線が分かりやすいものなのか、マリィの動体視力が優れているのか…
「あそこに…誰かいる」
そう言うと、マリィは通りの端を指した。
「ああ」
マリィがその方向へ一歩踏み出す。俺はそれを手で制した。
「行かないの?」
「待ってろ」
「私も行く」
まっすぐに俺を見上げる瞳に「だめだ」とは言えなかった。
俺はため息をついて、頭を掻いた。
「っ…ぁあ!わかった。だが、後ろにいろ」
「うん!」
通りの端に歩み寄り、建物の影から覗く人影を見つける。その人影は俺達が近づいて来たことに気づいたのか、咄嗟に踵を返す。
走り去る後ろ姿を見、俺は能力を行使する。
「room」
「なッ!?」
「シャンブルズ」
瞬間、目の前に青年が現れた。
その男は、マリィより少し濃く、緑がかったエメラルドグリーンの瞳を持っていた。
その瞳を隠すように長めに伸ばした濃い緑色の髪。そして手にはマリィの瞳と全く同じ色に淡く光る石を持っていた。
これは…
「ねぇ、あなたもしかして…」
マリィが後ろから顔を覗かせて問いかける。


「聖目族…?」

「…そう…だけど」

やはりそうか…

青年は、マリィを見上げる。
「あんたもでしょ?」
マリィは前に回り込み、青年の前に屈んだ。





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