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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第3章 新しい旅


マリィside
「ねぇ、トラ男くん。そもそも2人はどうやって出会ったの?」
和やかな雰囲気の食卓。ローとこの船の人達…麦わらの一味との出会いや、成し遂げたことを聞いた後、ナミさんが話題を持ち出した。
「こいつが落ちてきた」
ローは私を指さす。
「うん、落ちた。それで、助けてもらった」
「もうちょっと具体的にお願いできる?」
苦笑しながらナミさんが言う。
「えっと、私はそもそも空島にいたの。」
「空島に?俺達もいったことあるよな、空島!」
「それで、落ちたってことは飛び降りたってこと?それで、そのまま空の海から落ちたってことよね?」
「うん。それでたまたま落ちたのがローの船で、次の島まで、っていう約束で、船に乗せてもらったの。えーっと、それで…」
このまま話すと、聖目族の話題に突き当たる。
そうなれば自分が聖目族だと打ち明けなければならない。
ローには、恩人だし、次の島まで船に乗せてもらう予定だったから簡単に言ってしまったけど…その時はまだ指名手配されていなかったし。
でも、今は状況が違う。
この人達がすごくいい人達だと知っている。それでも、頭の片隅で考えてしまう。
私が聖目族だと知ったら手のひらを返して、私を海軍に受け渡したりするかもしれない…と。
でもやっぱり、私はこの船の人達が見せてくれた優しさを、ローの信じた人達を、私も信じたい。
決めかねて、ローを横目に見る。
するとローも私を見ていて、目が合う。
「大丈夫だ、こいつらは。俺が保証する。」
やっぱり。ローはこの人達を信じてる。信頼してる。仲間ほどには。
「ん?なんだ?」
突然静かになった部屋に、さっきまでひたすら食べて、話にも全く入って来なかったルフィの声が響く。見ると、口に食べ物を詰め込み、リスみたいになっていた。全員、その姿を見て、思わず笑いがこみ上げる。
「ふふっ、なんでもないっ…」
「おい!ルフィ!詰め込みすぎだ!」
ひとしきり笑い終えた後、私は話を続けることにした。もちろん、聖目族の話も。
「それでね、新聞で、私の家族が海軍に捕まったことを知ったの」
「マリィの家族はなんかしたのか?」
チョッパーが小首を傾げる。
「ううん、そうじゃなくて。私達は聖目族だから。」
「やっぱりそうだったのね。」
ロビンさんが「ふふふっ」と、笑った。
「おい、お前、知ってたのか?」
「憶測だったけれど。」
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