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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第3章 新しい旅


マリィside
痛い…頭と…お腹と、肩?確か、お腹は殴られたけど。頭と肩は打ったのかな?肩に触れようとして手を動かそうとした。しかし…
「ん?んん?」
全く動かない。理由はすぐに判明した。手を縛られていたからだった。おまけに、口まで塞がれて、話すこともできない。足も縛られているから立つことも難しい。周りをどれだけ見渡しても、闇が広がっているばかりで何も見えない。だから、今、自分がどこにいるのか全くわからない。とりあえず縄を解こうと、もがくけど、きつく縛られていて、簡単には解けない。
カツカツ…
足音が聞こえる。
「起きたかな」
突如、私の耳に低い声が届く。声が聞こえたのと同時に、一気に視界が開け、明かりが目に入る。どうやら、目隠しをされていたようだ。
「お前は現在指名手配中の、亜人族…聖目族の娘で間違いないな?」
私の目の前にいる男は、先程船長と呼ばれていた男でその男は私の眼前に新聞を突き出す。今朝のもので、私と家族の写真がでかでかと載っていた。
「…私をどうするつもり?」
男の質問を無視して、聞く。
「答えろ。お前は聖目族だな?」
「そうだけど。で、私をどうするつもりなの?」
「海軍に渡す…つもりだったがな」
男がしゃがんで、床に横たわっている私の目を覗き込む。
「写真よりいい女だから俺のにしてやろうと思ってな。感謝しろよな?」
「は?何言ってんの?」
思わず即聞き返してしまった。
「感謝なんか絶対しないし、そもそも嫌。」
「ん?何か言ったかな?」
こいつ……はぁ…
「ここはあんた達の船?」
「そうだな。次の島で必要なものは揃えるつもりだからな。」
「だから!あんたの女になんかならないって言ってるでしょ?」
「…それなら、仕方ない。海軍に引き渡すがな?」
男の目が怪しく光る。海軍に渡されるか、この男のモノになるか。この2択。どちらも承諾し難い。…いや、絶対にお断り。
「................」
「応答無し、ということは黙認でいいかな?」
いいわけない。でも、海軍に引き渡されるのは困る。
男の手がこちらに伸びてくる。ああ、こんなことなら、ローの船に次の島までいれば良かった…ほんっとに馬鹿なことをした。こういう危険があるってことも分かってたのに。それでもこんな浅はかなことをした自分が恥ずかしい。
ロー…助けにきてくれる…なんて奇跡、ないよね




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