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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第3章 新しい旅


生まれて初めて感じるほどの快感。私、こんなことができたんだ。思い切り力を使えるっていうのは、こんなに楽しくてこんなに気持ちいいんだ。初めて知った。楽しい、楽しい、楽しい、楽しい、楽しい。
「ふふっ、はははっ!!」
あまりの楽しさに笑いがこみ上げる。身体が熱い。すごく高揚してる。視界も、いつもの何倍も輝いて見える。世界って、こんなに綺麗だったんだ。
「逃げろ!!やべぇぞ!」
「あの女、目が光ってねぇか!?」
「目が紅くなってるぞ!!!」
目が光って?紅く?そうか、どうりでいつもと違う。いつもより鮮明に見える上に、遠くまで見渡せる。いつもより、美しい世界が、海が、広がっている。
相手の船はみるみるうちに大破していく。勢いに乗って、私は夢中になってマストを回転させた。だから、気づかなかった。
「うぉりゃぁぁ!!」
いつの間にか海賊船から男が、私がいる船に飛び移っていたことにも、声に振り向いた時には殴られる寸前だったということにも。
完全に振り向いた途端、腹部を強く殴られた私は意識を失って倒れた。
「よし、よくやったな。連れてこい。近くに島があるな。一旦そこへ行こう。」
「了解!!!」
「船を直せ!!」
「はいっ!」

ハートの海賊団
「浮上っ!浮上しろぉ!!!」
「お、おう!!」
ザパァン
船が浮上した際におこる水しぶきの音が聞こえた。甲板へ全力で走り、ドアを開け放つ。ローが甲板へ出ると、クルーたちが後を追って出てくる。
「何か見えるか?」
望遠鏡を持っているクルーに尋ねる。
「いえ、なにも….............................あっ!あそこに、船が…」
指さす方角に目を向ける。
「どんな船だ?」
「大破してます!沈んではいませんが…マストが折れてますし。」
「あいつはいるか?」
「えーっと、…うわっ!いきなり猛スピードで動き出しました!!船の中が見えなくなります!」
「追え!!」
船は水上を進み出す。しかし、猛スピードで進む大型の船に追いつくことは容易ではない。
「すみません、見えなくなりました!」
ついに、望遠鏡でも見えないほどに距離をつけられた。
「ちっ…とにかく進んだ方へ行け!」
「はい!」
全速力で進み、先程の船があった辺りを通り過ぎようとした時。
「あっ!あそこに小舟が!」
目を向けると確かにそこにはなくなっていると言われた小舟があった。
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