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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第1章 出逢いは突然そして必然


私達はこの男達に攫われるのだと、悟った瞬間から、私の頭は急速に回転を始めた。
このことを家族に知らせなければならない。そして、すぐにこの島を出なければならない。しかし、このまま家に向かえば、家族の居場所が男達にバレてしまう。しかし、この狭い島では見つかるのは時間の問題かもしれない。いや、この男達は私の他に聖目族がいることを知らないはずだ。だから、私がひたすら注意をひきつけて、この男達をこの島から連れ出せばいい。でも、私は船も、そういった類のものはなにも持っていないから、島から出ることはできない。そもそも操縦だってできない。それなら…
私は、男達から逃げるように走り出した。
「おい!!こら!待て!!!」
この島から出るには…
飛び降りるしかない!
それで、私が死んでしまったとしても、みんなが生きてるなら…
幸せなら、それでいい。
もっと私が賢ければ、もっといい案が浮かんだのかもしれない。
でも、これは私が思いついた最善の策だから、この状況で考えに考え抜いた結果だから。自分を信じるしかない。
島の端について、下を見る。
すぐ後ろには私を追いかけてきた男達が息を切らして立っていた。
「お嬢ちゃん、もう、どう足掻いても俺たちに捕まるしか道はない。」
男の1人が、私に向かってニヤッと笑って言った。
私はその言葉を聞いて、覚悟を決める。
「それなら」
島の外へ一歩踏み切る。
「足掻けるだけ足掻いてやるっ!!」
私は下へ下へと落下していった。

「って、いうわけ。」
「…そうか。」
マリィは、驚いたようにローを見た。
「…反応、それだけ?私が聖目族だと聞いて、何も思わないの?」
「別になにも思いやしねぇよ。」
「そう、なんだ。」
マリィは少し嬉しそうに微笑んだ。
「なんだ?」
「っ!あ、なんでもない。」
マリィは無意識に微笑んでいたらしく、パッと笑顔を引っ込める。
ローはその様子に違和感を覚えながらも、それ以上追及しないことにした。そんなことよりも、他に問題があった。
「それで、お前はこれからどうする?」
そう、今その問題が何より、マリィにとって重要な問題だった。


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