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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第5章 情報収拾


ローside

ペンギンの話と目撃情報により、その男達が入っていった建物を特定した。

「暗ぇな…」

「大丈夫っすかね…」

「分かんねェが…急ぐぞ」

ずっと上まで続く階段を駆け上がる。
たまに聞こえる物音は、何階から聞こえるのか。

音が近くなるにつれ急く自分自身を諌め、冷静であることに努めた。

マリィside

扉を開けて部屋から出ると、2人の男が追ってくる。二人の男が通ったタイミングで浮いている男を落とす。

「うわっ!?」

「ぐぇっ」

意識を取り戻した男は驚き、下敷きになった男は呻き声を上げた。
けれど、まだ1人残ってる。

私は、一目散に目の前の階段を駆け下りた。

降ってくる障害物を避蹴ることに成功した髭面の男は、私を追って、階段を降りる。

追いつかれる…っ!

「もう逃げられねぇよ」

手首を捻りあげられる。

痛い…っ

どうすればいい?
ロー…
私は、どうすればいいの?

ここには操れるものは何も無い。
階段も脆そうだし、部品を外すとかはやめた方がいい。

もう、私に出来ることはないの…?

折角、ローやみんなに戦い方を教えてもらったのに…

これじゃ、無駄じゃない…
何も、生かせてない…

髭面の男は、私の両手を頭上で束ね、私の頬に舌を這わせる。

「う…ん…っ」

きもちわるい…っ

ロー、助けて…

「ロー!!」

「ルーム」

その声が聞こえた時、心が温かくなるのを感じた。

「シャンブルズ」

瞬間、目の前に、今1番会いたかった人が現れた。

「ロー!!」

安心して、涙が溢れそうになった。

「汚ぇ手でそいつに触れるんじゃねェ」

「だ、誰だ、てめぇは…!?」

ローが、髭面の男の腹に蹴りを入れる。

黒髪から除く切れ長の目は、凍りそうなほど冷たい色をしていた。


こんなロー、見たことない…


拘束が緩んだ両手をさすって、ローにお礼を言おうと向き直ると、信じられないほど強く抱きすくめられた。

いつもは壊れ物を扱うように優しいのに、今日はいつもと違う。

それくらい焦ってくれていたのだと思うと、申し訳なさと同時に嬉しさが溢れた。

そんなローの背を、安心させるように撫でた。

「ごめんね、ロー。心配させて。もう、大丈夫だから」















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