海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】
第5章 情報収拾
ローside
「おい、聖目族が政府に保護されたって話で、その家族が今どこにいるか知ってるか?」
ある酒場にいた男に尋ねてみる。
「んー、ああ、例の話か…さぁな。その家族は知らねぇが、青い目の娘を見つけたやつがいて、騒いでたぜ。その時、その聖目族の娘じゃねぇかなって思ったよ。」
青い目の娘…!?
それは…!!
「おい、その女はどこにいた?」
「確か、街の中心部の道で帽子被った男と一緒だとか言ってたな」
間違いねェ…マリィとペンギンだ…!
「今、そいつらは…っ…騒いでたヤツらってのはどこにいる?その女はどこに…!」
「お、おい、どうした…その女は、店にいるらしいぞ…あと、多分だがその騒いでたヤツらは…その女が相当な美人だと騒いでたからな…使う気だ。何にか、は分かるだろ…」
やっぱり置いてくるんじゃなかった…
せめて俺と来ていれば…
「くそ…っ」
俺は、来た道を引き返した。
「船長ーーー!!!」
「ペンギン!」
街に入って暫くした時、ペンギンが駆け寄ってくる。
マリィは、いない。
「マリィは!?」
走りながら尋ねると、ペンギンの表情に影が差す。
「それが…戻ってきたらいなくなってて…すみません…俺のせいで…」
「それはいい。それより、マリィはどこだ?」
「店で男達に連れていかれたらしくて…向かった方向は店員に教えて貰ったんで…あ、席にこれが落ちてました」
そう言ってペンギンが差し出したのは…
「蒼導石…っ」
これがねェんじゃ、マリィの力は初めて会った時とさほど変わらねェ…
もしその男達が手練なら、太刀打ちできねェじゃねェか…!!
「急ぐぞ!!どっちだ?」
「あっちです!!」
頼む、間に合ってくれ…!
マリィside
「やめ…んっ…ちょ…っ」
「黙れ」
頬を殴られる。…痛い。これで何度目?
でも
助けを待つだけなんて、前と変わらないじゃない。
強く、なったはずでしょ?
この状況で、今の私にできることは何?
身体の自由はない。少しでも動こうものなら殴られる。
でもそれくらい、なんだというの?
目は見えるんだから。
それだけで私は、戦える。
殺風景な部屋の中で、ベッド以外にあるもの…
私の目があるものを捉えた。