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海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】

第2章 次の島まで


ローside
やはり、あいつの目はこれまで見たどんな宝石よりも美しかった。
俺はそんなことを考えながら食堂への道を歩く。
先程、少し目が合ったときマリィの目を改めて見た。
あいつの目は澄んでいて思わず見とれるほどに美しい。それは、
あいつの種族、聖目族に伝わるものなのだろうが、マリィの場合あいつが生まれ持ったの芯の強さや、まっすぐなところも
相まって、更なる輝きを放つのだろうと思う。
「キャプテン、難しい顔してどうしたの?」
いつの間にやら食堂に着いていたらしく、ベポが不思議そうに
問いかけてくる。
「あ?ああ、なんでもねぇ。」
適当に受け流し、定位置につく。
すると、自然と食事が出てくる。
あいつはこの量を4回食ったのか…
それに手をつけながらクルー達が話していることを何となく聞き流す。
「マリィちゃん、すっげー食ってすぐいなくなったな…」
「あれ、5分くらいしか経ってなかったと思うけど」
「ああ、ほんとにそれくらいしか経ってないぞ!」
「マジかよ!可愛いのにすげーなぁ」
「それにしても、あんな子が3週間もここにいてくれるなんて
ラッキーだな」
クルー達の話を聞いていて、マリィの名前が出るたびに反応してしまう。同時になんだかイラッとくるのはなぜなのかなんとなく考えながらも手と口を動かす。
「あの子の目、見たか?」
「ああ、みた。すっげー綺麗だったよな…」
今だマリィの話をするクルー達をとりあえず、睨んで黙らせる。
俺は食い終わって自分の部屋に戻る。
そういえば俺の部屋には今あいつがいるんだったな…

部屋を開けると何をしているかと思えば、ソファにうつ伏せに寝転がり、静かに寝息をたてていた。
…寝てる?
いくらなんでもその日出会ったばかりの男の部屋でこんなに無防備に寝ているなんて普通ならありえない。…まぁ、普通なら、の話か。きっとこいつはこいつが家族と暮らしていたという、空島から出たことがないのだろう。だからそういった経験は全くないと考えると、こいつの行動は当然のことかもしれない。今日はずいぶんと色々あって疲れていたはずだ。起こすのも癪だからマリィの体に毛布をかけてやって、俺自身はベットに倒れ込む。
別に身体的にはそこまで疲れているわけでもない。しかし、今日は精神的に疲れていた。だんだん、俺の意識は闇へと沈んでいった。
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