海賊の医者は美しい瞳の少女に魅了される【ワンピース】
第5章 情報収拾
それから1ヶ月。
島々を転々としつつ、ローに稽古をつけてもらったり自分で力をぶっぱなしたりして、攻撃力向上を図った。
その結果…
「行くよーっ」
「はい!」
甲板の上、みんなに見守られ、ハートの海賊団のクルーの2人と対峙する。
薙刀を一振し、足元にとても小さなつむじ風を発生させ、2人の足をとる。
「うわっ!?」
しかし、1人は転けたけれど、もう1人はこちらに向かってきた。
それに対し私は薙刀を空中で突き、それによって起こった鋭い風で相手のみぞおちを打った。
「うっ…!」
2人が倒れたところで、近づき、どちらにも手を差し出す。
「ごめんなさい、大丈夫?」
「すみません…」
2人は私の手を取り、立ち上がった。
「いやー…完敗っす…」
「すごいね!1ヶ月だけでこんなに強くなるなんて」
「さすが船長が認めた女性ですね…!」
「え、えへへ…」
こんなに褒められると、柄にもなくにやけてしまう。
「ああ。うちのクルーを倒せるくらいなら上等だ」
「ありがとう…!」
なんだか、ローに褒められると、余計に浮かれてしまう。
でも…
この程度で、家族を助けられるとは思っていない。
「ねえ、ロー。今、どこに向かってるの?」
あとどれくらいで、母さん達の元へ着くのか。
「次の島は、大きな街があるらしい。それだけ大勢の奴が来るから、情報が掴めると思ってな。滞在期間は2週間だ。」
「今回は結構長いのね。」
「いや、これはまだマシな方だ。数ヶ月かかる島もあるぞ」
「そんなに!?」
そんな悠長に滞在してたら、その間に家族とはもう二度と会えなくなる…!!
「そんな島に、行く予定ってある?」
「おい、ベポ。次の次の島のログは、どれ位で溜まるか分かるか?」
ベポは、地図を広げて確認する。
「えーと、次の次の島はー…この島だから、えーと…うん、2ヶ月だよ!」
「2ヶ月…」
2ヶ月…って……長い…
「…まだ、マシな方だ」
「…そうだね」
こうして私達は、『大きな島』に着いたのだった…