第4章 ψ接近!二人の距離
「私も見てもいいですか?」
「あー、うん」
「失礼します。……わー!面白そうなデザインですね!わくわくしてきますねコレ!!材質はどうします?やっぱり人体に近いので、軽量で熱を感じにくいものがいいですよね。私、研究室にちょうどそういうサンプル持っていたので取りに」
「あーー。やっぱムカつく」
「っえ、」
ふわ、と斉木さんの爽やかな香りが近づいたかとおもったら、唇に柔らかな感触を感じた。
重なった唇がチュ、と甘やかな音を立てているのを聞いて、ようやく私は現状を理解したのだ。