第10章 過ぎ去りし時の回廊
『椿さん~!』
『!…乱太郎君、きり丸君、しんべぇ君…』
『椿さん、どこかへお出かけですか?』
『え、ええ。食堂のおばちゃんのお使いで……あなたたちは?』
『僕たちこれからおいしいお団子屋さんに行こうと思ってるんです。』
『良かったら椿さんも一緒に行きましょうよ。』
『そうね……行ってみたいな。━━!!』
『う、うわぁぁぁ!?おじさんたち、誰!?』
『(神室!?どうしてお前が!?何かあったの!?)』
『(椿様、申し訳ありません。)一緒に来て頂けますかな?』
『……子供たちは解放してくれる?』
『大人しくついて来てくれるのなら、見逃しましょう。』
『あなたたち、逃げて!早く!』
『だ、ダメです!椿さんを置いて行くなんて!』
『俺たちも戦えます!』
『椿さんも一緒じゃなきゃダメですよ!』
『…みんな…』
『(仕方ない、少し脅かします。)言うことを聞かなければ、痛い目を見ますよ。』
『ひ、ひいぃぃぃーーー!!』
『早く行きなさい!私は大丈夫だから!』
『う、うわあぁぁぁぁぁん!!』
『(みんな、ごめんね。)』
『椿様、手荒な真似をして申し訳ありませんでした。』
『神室、どうしたの?何があった?』
『実は事情が変わってしまいました。ここは最早危険です。今すぐ隆光様の元へ!』
『お喋りはその辺にしてもらいましょう。』
『!?』
『!?桧山!?あっ…………か、むろ………』
『椿様!?桧山!!貴様何した!?』
『面倒なんで、ちょっと眠ってもらっただけですよ。私は椿サマに用があるので、神室サン邪魔しないでくださいね。』
『待て!!くそっ!!行くぞ!!』
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